祭を神事と神賑(かみにぎわい)行事とにわけて捉えると、二次元の絵が三次元の立体になるかのごとく、祭の本質が鮮明に立ち上がって参ります。


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・「神事」〜 ヒトの意識が主としてカミに向いている場面

・「神賑行事」〜 カミの存在を前提としながらも、ヒトの意識が主としてヒト同士(氏子・崇敬者同士や見物人)に向いている場面

と定義します。

もちろん「神事」とも「神賑行事」とも判断しにくい場面もありますが、第一義的に、この基準で考えることは、多くの場合、有効に働きます。

今晩は「神事」と「神賑」をキーワードに、大坂から九州に伝播した「ダンジリ」、そして「共同体にとって祭とは何か?」をテーマに祭談義の予定です!

図は拙著『日本の祭と神賑』創元社の図に、先日行われた「日本の祭シンポジウム」のためにイベントの項目を書き加えたものです。その他の図表は以下のアドレスからダウンロードいただけます。よろしければご参考に^_^

→ http://shinobue.blog.jp/nippon-matsuri-symposium.pdf

祭は「神事」と「神賑行事」のバランスの上に成り立っています。祭の構造の〈核〉には「神事」があり、「神事」なくして祭の成立はあり得ませんが、「祭の〈核心〉は喜び楽しみを共有するための神賑(かみにぎわい)行事にある」との考えが固まってまいりました。