日曜日に鼓屋で開催のワークショップ型交流会「笛と太鼓は恋人」大盛況でした!
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こんなに楽しかった企画は、これまでの篠笛人生を思い返しても中々思い浮かびません。
 
篠笛奏者の私が太鼓についても語り、太鼓奏者の植木くんが篠笛についても語る。この相乗効果は予想以上でした。
 
◆第一部◆️笛と太鼓のワークショップ
 
篠笛と太鼓のワークショップは2班に分かれての入れ替え制。初心者と経験者に分かれていただきました。
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皆さんご自身の笛をお持ちいただいておりましたが、多くはドレミの笛でしたので、また、銘が異なると息の込め方が多少違ってくるので、学校教材用プラスチック製篠笛「篠音-しののね-」でお稽古を開始!
 
初心者の方は、勢いで甲音(高い音)まで何とか到達!経験者の方は、一旦、今までの経験を横に置いていただいて、以下の二点を重点的に調整しました。
 
(1)左手の親指の位置
 
何かの舞台やネットを見てのことだと思いますが、ほとんどの方は左手の親指を大きく開いて笛を口に押し付けるようにして構えていました。「なぜ親指を開いているのですか?」という質問に対してその意義を答えられる人がいなかったので遠慮なく強制^_^
 
左手親指を広げすぎると、多用する左手人差指の指打ちの衝撃を受けることができません。笛は右手の小指と親指と唇の三点で軽く固定し、左手親指は、人差指の真下かわずかに歌口側へ配して下唇への笛の辺り具合の微調整に使います。この方法を経験していただきました。音量と響きが増しました\(^o^)/
 
(2)甲音(高音)
 
教本によっては、ホースの先を強く締める水の勢いが増すことに喩えて、口に力を入れて吹くという説明がなされていますが、これだと、音が固くなって、また、呂音(低音)に戻すことが難しくなります。玲月流では、裏声を出す感覚で、喉の中での音を響かせる位置を変えることによって甲音を出します。これを体感していただきました。こちらの方法も初めての方がほとんどで、喜んでいただけたようです^_^
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太鼓のワークショップは、手数ではなく、一音一音を大切にする打ち方を体験されたとのこと。笛も太鼓も音色が第一です。
 
◆第二部◆演奏と講演・座談会
 
植木くんの太鼓と合わせたのは十ヶ月振り。リハなしでの演奏は緊張感が半端でなかったですが、やはり植木君の太鼓との演奏は楽しいです。笛の音が独奏の時以上にほとばしりました。
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僕が作曲した「序の笛」「カミあそび」「月に桜」を演奏。うちの門下生の皆さんも、僕が太鼓と一緒に演奏することころを見たことがない人も沢山いたので、喜んでもらえたようです。
 
要所で「伊勢大神楽」の「馬鹿囃子」などの古典曲も吹きました。
 
講演の部では、植木くんは太鼓の種類について、熱弁。僕が篠笛の分類について。特に、太鼓グループでドレミの笛を持っていらっしゃる方が多く、また、ドレミの笛を間違って「唄用」と思っている人も沢山いましたので、除霊の祝詞を奏上!以下の分類表をお配りいたしました!
 
続いて、各地の祭の写真を写しながら、笛や太鼓、祭の在り方について、二人で弾丸のようなトークを繰り広げ、お客さんから、嵐のような返しがあって、大盛り上がり!会場一体火の玉となりました!
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ここまで13時から17時50分までほぼ5時間ぶっ通し。
  
まだまだ終わりません。
 
◆第三部◆茶話会
 
茶話会と銘打った第三部は18時から21時まで3時間。ご参加の皆さんからの質問が矢継ぎ早にあって、飛んできた矢を受け取ってはリボンを結びつけて射返すという高等テクニックを駆使して、笑いあり、涙ありの充実した時間を共有することができました^_^
 
本当に楽しく有意義な会でした!
 
全体を通し、篠笛にしろ太鼓にしろ、笛と太鼓を一旦おいて、あるいは、それを手にする前に議論すべきことがまったくなされていないという現実を再確認することになりました。篠笛も和太鼓も世界の中で日本だけにしかない民族楽器なのですから、それらが育まれた日本の文化を前提として、笛と太鼓に携わりたいものです。その方が、喜びも格別ですし、また、そうでないと、次の世代には先人たちの蓄積は何も伝わりません。
 
もったいない!
 
何でも入り口が大切。道を間違えると、到達すべき頂には絶対にたどり着きません。先達の責任は重大です。
 
我々二人も多くのことを学んだ一日でした。
 
ご参加の皆さん、お手伝いいただいた皆さん、本当にありがとうごあいました。
 
「笛と太鼓は恋人」第二段やります!
 
笛と太鼓の交換日記も続きます!