篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

2019年04月

拙著『日本の祭と神賑』創元社の第三刷が成りました。

お求め頂いた皆様には厚く御礼を申し上げます。

執筆内容、誤字脱字など細心の注意を払って参りましたが、若干の誤字・脱字・修正・追加がございます。赤字の部分は内容に関わるものです。

ここにお詫び致しますとともに、以下のように修正いたしたいと存じます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。


PDF→ 
http://shinobue.blog.jp/errata.pdf

正誤表01
正誤表02

新しい元号は「令和」となりました。凛とした響きと品のある表記、そして何より『万葉集』を典拠とされたことに深い感動を覚えました。


西暦という機能的な紀年法ではない、日本独自の時を刻む元号。中国の古典ではない、日本の古典に拠る初の元号です。


『万葉集』に「大和の国は言霊の幸はふ国」とあります。元号の発表にこれだけの注目が集まり、その発表の瞬間に全身を駆け巡った「何か」。私の人生で、日本は「言霊の国」であることを今日ほど実感した日はございません


「令和」は『万葉集』にある「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫す」からの引用とのこと。「梅」に、中国との関係性も生きていると感じました。


畏れ多くも、篠笛・玲月流と同じ「音」の「令月」です。『日本国語大辞典』第二版によるち「令月」は「すべての物事を行なうのによい月」とございます。また、「陰暦二月の異称」とも記されております(偶然ですが私の誕生日は新暦二月)。


普段『万葉集』を意識して生活している人はほとんどいないかと思いますが、今後は、日本国民全員が関心を持つことに間違いはありません。我々が、日本文化に目を向ける大きな大きな切っ掛けになることも間違いないでしょう。


「清らかな月の光を篠笛の音で表したい」という想いを込めて名付けた「玲月流」。


新しい元号の制定に喜びを感じるとともに、「令和」という時代に生きることができる誇りと責任といったものも噛みしめることになりそうです。


私は問いたいそれでもドレミの笛を吹きますか?


改元奉祝の演奏をドレミの笛で、というのは笑えない喜劇です。


玲月流初代 篠笛奏者

秘密結社 ドレミがなくても日本は幸せ 発起人

森田玲


玲の名前を付けてくれた父と母に深く感謝いたします。

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