篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

2019年09月

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佛教大学・大学院・文学研究科・歴史学専攻(一般修士課程)に合格させていただきまし
た。篠笛や祭など日本文化に関わる実践・研究を行なっている私ですが、京都大学では農学部・森林科学科で、入試の際はバリバリの理系でした。日本史・世界史の知識は中学生レベルで止まっており(というか忘れています)、これで篠笛や日本文化を語ろうというのですから笑止千万・・・ということもあって、歴史学と民俗学の基礎を学びたいと思い受験いたしました。昨年の「日本の祭シンポジウム」で、佛教大学の八木透先生とご一緒させていただき、その後、有意義な祭談義を行なうことができたことも、少なからず今回の受験の動機に影響を及ぼしております。

昨年までは東京に出て音楽学で篠笛の楽器研究を、と考えていたのですが、令和三年に「地車(だんじり)」関係の本の出版が決まったことで、京都から離れることができなくなり、それならば「神賑(かみにぎわい)」の研究をまずは進めようと思い立ちました。

今回の受験、そもそもドラクエのダーマの神殿の存在を知らなかったら、この選択肢はなかったと思います。ダーマの神殿は世界で唯一「転職」が可能なスポットで、重要なことは、それまでに身に付けたスキルが転職後(物理攻撃・魔法など)も継承されるという点です(ただしヒットポイントとマジックポイントは半減)。

専門科目(日本史)と英語の勉強は結構大変でした。この3ヶ月、1日6時間は勉強したと思います。おそらく大学の学部入試で日本史・英語があったと思われ、学部の4年間、関連科目で学んだ皆さんにとっては、そこまで難しい問題ではなかったかと思いますが、完全理系の43歳のオッサンには、かなりキツかったです(笑)。

これから、これまで得た知識や経験を活かしつつ、はやく「文系的な経験値」を積み重ね、より深く、わかりやすく、鋭い切り口で、「日本音楽・篠笛」「祭・神賑・だんじり」などの「歴史と今」を捉え、「未来への道標」を記していくことができればと思っております

令和元年十月朔日 阿波国・橘浦にて 玲月流初代 篠笛奏者 森田玲

福原寛さんの笛の会に東京教室の皆さんと参りました。皆さん大満足で、終了後、ご飯を食べながら横笛談義に華が咲きました。三味線音楽の篠笛(能管も)を改めて見ることで、玲月流の篠笛の立ち位置が、より明確となりました。うちの篠笛の音色は能管の音色に通じるものがありそうです。
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いつもお世話になっている若山太郎さんの若山農場にて篠笛の奏楽でした。美しい竹林の中、竹管の空洞も共鳴したのでしょう、とても不思議な響きに包まれながらの演奏となりました。「カミあそび」では、歴代最高の響きの笛の音を練ることができたかと思います。ご来場の皆さま、実行委員の皆さま、ありがとうございました!
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若山農場の「アマガエルと亀甲竹」
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若山太郎さんに竹林をご案内いただきました。いつも飲み会の席での竹談義ですが、今日は(も?)とても勉強になります!桜も東京の篠笛の生徒さんも大喜びでした。

伸栄龍神會の「大坂だんじり囃子」の映像が遂に公開!6ヶ月にわたって製作に携わらせていただきました。管見の限りでは「世界最強の和太鼓」です!
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鉦二丁と小太鼓の地打ちに乗せ、大太鼓は面打ちと縁打ちを自在に使い分け、その一糸乱
れぬバチさばきは圧巻。打楽器のみで構成されますが、つむぎ出される音の連なりは、さながら旋律楽器のようであり、見る者、聞く者を飽きさせません。
 
映像はミヤシタデザイン事務所、音はSound Lab Nakata。こちらも僕がいつもお世話になっている最強メンバーです!
 
皆さま是非ご覧ください! 

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お月見の会での篠笛演奏のため滞っていた篠笛の籐巻きの作業を再開。静寂の中、心地良
い秋風と虫の音を聴きながら…はかどりました。 来週は一週間ほど東京ですので、今週中に仕上げて「民の謡・岸和田店」に納品。だんじり用・篠笛「岸極-きしのきわみ-」素竹と琥珀。

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