篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

2019年12月

本年も大変お世話になりました。皆さまのおかげでとても充実した一年となりました。来年も篠笛を通して日本の心を皆さまと一緒に共有することができればと思っております。良いお年をお迎えください。

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<令和元年の主な活動>

・ 京都芸術センター講座「篠笛を知る」レポート完成
・ 篠笛の「よくある質問」ページ開設
・『日本の祭と神賑』創元社・増刷
・ 秘密結社「ドレミがなくても日本は幸せ」発足
・ NHK「にっぽんの芸能」の篠笛テロップの訂正要望
・ 浅野太鼓楽器店にて篠笛「京師-みやこ」取扱い開始
・ 大阪天満宮・篠笛奉納演奏
・ 旧三井家別邸・篠笛玲月流・新年会
・ 笛と太鼓は恋人(森田玲・植木陽史)
・ 彫物ひねもす博覧会(河合申仁・森田玲・平田雅路)
・ 篠笛講師養成講座・開始
・『図説だんじり彫刻の魅力』発刊
・ 雲龍院・篠笛奉納演奏・発表会
・ 北野天満宮・曲水の宴(森田桜)
・ 弘道館講座(日本の祭と神賑)
・ G20海外招聘メディア向け篠笛演奏
・ 豊前中津にて講演(祇園車のルーツ)
・ 佛教大学公開講座にて講演「日本の祭と神賑」
・ 大阪天満宮社報『てんまてんじん』寄稿「地車のルーツ」
・ 玲月流篠笛「プロモーション動画」公開
・ 祇園祭 岩戸山・カミあそび(林宗一郎・森田玲・植木陽史・森田香織)
・ 祇園祭 岩戸山・こどもカミあそび
・ 京町家「玄想庵」篠笛演奏
・ 大塚竹管楽器製作の篠笛をPR(宮本卯之助商店)
・ 雑誌『コンサルタント』寄稿「日本の音~風俗歌舞」
・ 橋爪節也先生に『日本の祭と神賑』の書評を賜る
・ 大坂地車囃子の動画企画(伸栄龍神會)
・「OSAKA CULTURE CAMP」大阪城公園にて篠笛製作実演
・ 若山農場竹林演奏(東京教室)
・ 北野天満宮・篠笛奉納演奏
・ 忠岡町に伊勢大神楽を招聘
・ 國學院大學院大阪支部にて祭の講演
・ 各地の地車取材(令和三年発刊単著に向けて)
・ 佛教大学大学院文学研究科日本史専攻合格(森田玲)
・ お月見の会・怒濤の五日間(雲龍院・吉田山荘)
・『日本の音 篠笛事始め』篠笛文化研究社・増刷

1月3日に「よーいドン!お正月スペシャル」(関西テレビ)に出演いたします。幼少期の祭の写真や(1回目の)京大学生時代の写真も出るかもしれません。篠笛も吹きました。是非ご覧ください!
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・・・「となりの人間国宝さん」円広志は紅白歌手の三山
ひろしと京都・出町柳駅周辺へ。伝統の楽器を制作するユニークな夫婦を訪問!月亭八光は黒田有(メッセンジャー)と大阪・福島駅周辺で国宝さん探し。息ぴったりの2人が、爆笑の珍道中。

12月24日は毎年恒例の伊勢大神楽の総舞(増田神社・三重県桑名市太夫)。今年も清らかな笛の音に包まれて良い一日を過ごすことができました。写真は終局の演目、お獅子の花魁道中「魁曲(ランギョク)」。ヤートコセの伊勢音頭の道中歌を唱和します。20年前は冒頭の囃子詞で歌が終わることもありましたが、近年は若者の活躍がめざましく「六軒茶屋まで送りましょ」の歌詞から最後まで獅子が舞って歌われます。
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東京の篠笛教室の皆さんも参加。ホールではない現場の祭の笛の音を体感してもらえて良かったです。明日からそれぞれの笛の音も変わることでしょう。伊勢大神楽講社の皆様、山本勘太夫さんはじめ関係者の皆様、お世話になりました。
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0歳の時は訳もわからず、3歳の時はお獅子に噛まれて大泣きしていた桜も6歳となりました…お獅子が桜の成長を見守ってくれているような…今日はそのようにも感じました^_^ 
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講社長の山本源太夫さんに篠笛の寸法の出し方をご説明いただきました。僕が以前、先代の山本勘太夫さんにお聞きした方法は均等孔でしたが、今回は少しずつ孔の間隔が詰まっていくパタンで、雅楽の笛に準じた古典調に近いものでした。いずれにしても、ほとんどの道具を自作される技術力にはいつも驚かされます
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10年前に書いた伊勢大神楽の音曲に関する論文(http://www.taminouta.com/img/PDF/ise-daikagura-morita-akira.pdf)。僕には珍しい査読付きです。当時は録音や録画が手軽ではなく、また、若い継承者の人数が少なかったこともあって結構苦労しました。今ならもう少し精度をもっと上げることはできますが、分析結果と考察の内容は今も変わらないと思います。

伊勢大神楽はおよそ16演目に大別されますが、一つの演目に一つの音曲が対応しているわけではなく、幾つもの音曲の組み合わせで一演目が構成されます。そして、ある旋律にはその出自となる演目があるのですが、その旋律は他の演目にも流用されます。流用の選択基準には(1)旋律が持つ意味(清める・起こす・回す等)、(2)旋律の雰囲気(追い立てる・落ち着かせる等)の2パターンがあります。

伊勢大神楽の音曲には各地の古い時代の流行歌や芸能の要素が保存活用されている可能性が高く、伊勢大神楽の音曲や芸態から、他の分野の芸能に関することがわかるかもしれません。


勢大神楽の詳細は伊勢大神楽講社のYouTubeチャンネル是非ご覧ください!そこに求めていた「日本」があります。
https://www.youtube.com/channel/UCrwvf2XYVCEZdykEIFPiPJg

撮影・編集のデザイン事務所さんには、うちのPR動画も担当いただいております→ https://www.youtube.com/channel/UCxoyQPuDoZ9SURf0H7QEupQ




これまで「日本のドレミの横笛は篠笛ではない」と申し上げて参りましたが、もう少しわかりやすくするために「日本のドレミの横笛は和楽器ではない」という説明に切り替えます。もちろん「最広義の和楽器」には含めることはできますが、それはミュージックショップで日本人が歌う洋楽ベースの曲も「邦楽」とし、オークラウド(尺八とフルートを融合させた珍品)を「和楽器」に含める時と同レベルでの議論となります。
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「西洋の文化背景を基礎とした理論を基にしながらも日本風であるならば和楽器である」という概念は「和楽器」という一般名詞に含めるべきではないでしょう。「和風楽器」ということは言えるかと思います。今ある日本文化も千数百年来の大陸からの影響を免れないといった話は次元が異なるので、ここではおいておきます。
 
「ドレミの横笛は篠笛ではない」という説明よりも「ドレミの横笛は和楽器ではない」と言った方が、他の和楽器に携わる方や、日本人一般に伝わりやすいかと思います。
 
因みに、お箏(コト)の調絃を変えてドレミの曲を演奏しても箏が和楽器であることに変わりはありません。調絃を日本十二律に戻すことができるからです。古典調の篠笛でドレミの曲を吹いても、古典調の篠笛が和楽器であることに変わりはありません。
 
楽器の命名や分類においては、その楽器でどのような曲を演奏するのかではなく、どのような思想・文化背景を基にその楽器が作られたのか、ということが基準になってくるのです。

無事、企画委員会の審査をパスし、令和2年12月4日(金)に奏楽堂(旧・東京音楽大学 ー 東京藝術大学音楽学部の前身)での演奏会が決定いたしました。
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日本最古の洋式音楽ホールにて篠笛の奏楽をいたします。ドレミを選んだ日本人の心、演奏会形式の音楽会の意義など内々では考えますが、当日は東京・関東の皆さまに純粋に篠笛の音色を感じてもらえる楽しい会にしたいと思っております!どうぞよろしくお願い申しあげますm(_ _)m

http://www.taitocity.net/zaidan/sougakudou/



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