篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

カテゴリ: 「篠笛」の歴史・文化

コロナでお花見に行けなくなった皆さんへ・・・
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美しい桜と篠笛の音をお届け・・・

「京の桜の篠笛」玲月流初代・篠笛奏者 森田玲 

 京師(みやこ)七本調子邦楽調(唄用)

疫病流行残念企画 Facebookページ・ライブ配信
 https://www.facebook.com/shinobue.taiko/
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<笛と太鼓は失業中〜暇に任せて言いたい放題!>
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令和2年3月8日(日) 13時頃~電池が切れるまで

以下参考資料です。事前にお読みいただくか、要所要所でご覧いただくと理解が深まるかと思います。

(1)京都芸術センター講座「篠笛を知る」レポート 
    → 
http://traditional-arts.org/report/2019/04/02/594/

(2)資料(下の写真のPDF)
    → 
http://shinobue.blog.jp/fue-taiko-live.pdf

(3)森田玲『日本の音 篠笛事始め』(篠笛文化研究社)
         → 
https://taminouta.stores.jp/items/5aa626d4a6e6ee789900089a


(4)風俗歌舞(くにぶりのうたまい)-祭が育む日本の音-
   →https://www.jcca.or.jp/kaishi/284/284_toku3.pdf


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ライブ告知

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太鼓奏者の植木陽史君のバーに呼ばれて参りました。会話の内容をYouTubeの鼓屋チャンネルでご覧いただけます!かなり盛り上がりました!テレビでもラジオでも公演会でもない、完全に「素」の私が世に出るのは、初めてかもしれません。

植木陽史(太鼓)× 森田玲(篠笛)皆さま是非!







これまで「日本のドレミの横笛は篠笛ではない」と申し上げて参りましたが、もう少しわかりやすくするために「日本のドレミの横笛は和楽器ではない」という説明に切り替えます。もちろん「最広義の和楽器」には含めることはできますが、それはミュージックショップで日本人が歌う洋楽ベースの曲も「邦楽」とし、オークラウド(尺八とフルートを融合させた珍品)を「和楽器」に含める時と同レベルでの議論となります。
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「西洋の文化背景を基礎とした理論を基にしながらも日本風であるならば和楽器である」という概念は「和楽器」という一般名詞に含めるべきではないでしょう。「和風楽器」ということは言えるかと思います。今ある日本文化も千数百年来の大陸からの影響を免れないといった話は次元が異なるので、ここではおいておきます。
 
「ドレミの横笛は篠笛ではない」という説明よりも「ドレミの横笛は和楽器ではない」と言った方が、他の和楽器に携わる方や、日本人一般に伝わりやすいかと思います。
 
因みに、お箏(コト)の調絃を変えてドレミの曲を演奏しても箏が和楽器であることに変わりはありません。調絃を日本十二律に戻すことができるからです。古典調の篠笛でドレミの曲を吹いても、古典調の篠笛が和楽器であることに変わりはありません。
 
楽器の命名や分類においては、その楽器でどのような曲を演奏するのかではなく、どのような思想・文化背景を基にその楽器が作られたのか、ということが基準になってくるのです。

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佛教大学・大学院・文学研究科・歴史学専攻(一般修士課程)に合格させていただきまし
た。篠笛や祭など日本文化に関わる実践・研究を行なっている私ですが、京都大学では農学部・森林科学科で、入試の際はバリバリの理系でした。日本史・世界史の知識は中学生レベルで止まっており(というか忘れています)、これで篠笛や日本文化を語ろうというのですから笑止千万・・・ということもあって、歴史学と民俗学の基礎を学びたいと思い受験いたしました。昨年の「日本の祭シンポジウム」で、佛教大学の八木透先生とご一緒させていただき、その後、有意義な祭談義を行なうことができたことも、少なからず今回の受験の動機に影響を及ぼしております。

昨年までは東京に出て音楽学で篠笛の楽器研究を、と考えていたのですが、令和三年に「地車(だんじり)」関係の本の出版が決まったことで、京都から離れることができなくなり、それならば「神賑(かみにぎわい)」の研究をまずは進めようと思い立ちました。

今回の受験、そもそもドラクエのダーマの神殿の存在を知らなかったら、この選択肢はなかったと思います。ダーマの神殿は世界で唯一「転職」が可能なスポットで、重要なことは、それまでに身に付けたスキルが転職後(物理攻撃・魔法など)も継承されるという点です(ただしヒットポイントとマジックポイントは半減)。

専門科目(日本史)と英語の勉強は結構大変でした。この3ヶ月、1日6時間は勉強したと思います。おそらく大学の学部入試で日本史・英語があったと思われ、学部の4年間、関連科目で学んだ皆さんにとっては、そこまで難しい問題ではなかったかと思いますが、完全理系の43歳のオッサンには、かなりキツかったです(笑)。

これから、これまで得た知識や経験を活かしつつ、はやく「文系的な経験値」を積み重ね、より深く、わかりやすく、鋭い切り口で、「日本音楽・篠笛」「祭・神賑・だんじり」などの「歴史と今」を捉え、「未来への道標」を記していくことができればと思っております

令和元年十月朔日 阿波国・橘浦にて 玲月流初代 篠笛奏者 森田玲

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