篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

カテゴリ: 祭と文化

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「序破急」という言葉・概念は日本人全員が知っているものだと思って、それを前提に20年間、篠笛を教えていましたが、年代に関係なく「序破急」という言葉を聞いたこともないという人が3人に2人くらいの割合でいることが判明(和楽器奏者も含む)・・・


中々笛が上達しないはずです T_T

本年は仕切り直しで門下生の皆さんには「序破急」を意識したお稽古を心がけてもらうようにいたします。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版の「序・破・Q」は「序破急」の本歌取り


12月24日は毎年恒例の伊勢大神楽の総舞(増田神社・三重県桑名市太夫)。今年も清らかな笛の音に包まれて良い一日を過ごすことができました。写真は終局の演目、お獅子の花魁道中「魁曲(ランギョク)」。ヤートコセの伊勢音頭の道中歌を唱和します。20年前は冒頭の囃子詞で歌が終わることもありましたが、近年は若者の活躍がめざましく「六軒茶屋まで送りましょ」の歌詞から最後まで獅子が舞って歌われます。
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東京の篠笛教室の皆さんも参加。ホールではない現場の祭の笛の音を体感してもらえて良かったです。明日からそれぞれの笛の音も変わることでしょう。伊勢大神楽講社の皆様、山本勘太夫さんはじめ関係者の皆様、お世話になりました。
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0歳の時は訳もわからず、3歳の時はお獅子に噛まれて大泣きしていた桜も6歳となりました…お獅子が桜の成長を見守ってくれているような…今日はそのようにも感じました^_^ 
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講社長の山本源太夫さんに篠笛の寸法の出し方をご説明いただきました。僕が以前、先代の山本勘太夫さんにお聞きした方法は均等孔でしたが、今回は少しずつ孔の間隔が詰まっていくパタンで、雅楽の笛に準じた古典調に近いものでした。いずれにしても、ほとんどの道具を自作される技術力にはいつも驚かされます
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10年前に書いた伊勢大神楽の音曲に関する論文(http://www.taminouta.com/img/PDF/ise-daikagura-morita-akira.pdf)。僕には珍しい査読付きです。当時は録音や録画が手軽ではなく、また、若い継承者の人数が少なかったこともあって結構苦労しました。今ならもう少し精度をもっと上げることはできますが、分析結果と考察の内容は今も変わらないと思います。

伊勢大神楽はおよそ16演目に大別されますが、一つの演目に一つの音曲が対応しているわけではなく、幾つもの音曲の組み合わせで一演目が構成されます。そして、ある旋律にはその出自となる演目があるのですが、その旋律は他の演目にも流用されます。流用の選択基準には(1)旋律が持つ意味(清める・起こす・回す等)、(2)旋律の雰囲気(追い立てる・落ち着かせる等)の2パターンがあります。

伊勢大神楽の音曲には各地の古い時代の流行歌や芸能の要素が保存活用されている可能性が高く、伊勢大神楽の音曲や芸態から、他の分野の芸能に関することがわかるかもしれません。


勢大神楽の詳細は伊勢大神楽講社のYouTubeチャンネル是非ご覧ください!そこに求めていた「日本」があります。
https://www.youtube.com/channel/UCrwvf2XYVCEZdykEIFPiPJg

撮影・編集のデザイン事務所さんには、うちのPR動画も担当いただいております→ https://www.youtube.com/channel/UCxoyQPuDoZ9SURf0H7QEupQ




有斐斎(ゆうひさい)弘道館・復興10周年記念事業にて篠笛の奏楽です。
篠笛文化研究社(旧・民の謡)の拠点を京都に移してすぐにお世話になった弘道館。
講座「日本の祭と神賑(かみにぎわい)」も開講いただき、日頃からとてもお世話になっております。その復興10周年記念公演の末席に加わらせていただいております。
皆様お誘い合わせの上、是非ご来場くださいませ。

「勧進公演〜歴史に学ぶ新らしい文化再興運動のカタチ」
 
有斐斎弘道館は京屋敷というモノにヒトが集い様々なコトを伝えるニワとしての役割を目指しています。勧進とは古く社寺の創建や復興に際して寄付を募る活動のことで、社寺の縁起が語られたり芸能を披露したりすることで、広く人々の関心を集めました。神仏の前で、多くの人々の前で演じられた種々の芸能は、勧進の機会を重ねることで、芸能そのものの心と技も磨かれていきました。
 
今回の企画は、この十年で弘道館とご縁のあった様々な芸能、能楽、落語、花、篠笛などが渾然一体となって披露されます。芸能の形態は多様ですが、その拠り所は弘道館の歴史、縁起です。能楽の手法を援用し、現在から過去へと時間を越えて皆川淇園の生きた時代まで遡りますが、今回は、さらに未来の弘道館へと思いを馳せます。能楽師にとっても道の世界。この日限りの一期一会の世界が立ち現れるはずです。このような試みが、令和の新しい勧進のカタチとして大きな意味を持つことを期待しながら、皆さんと一緒に、弘道館の次の十年、そして日本の文化の未来を遠望したいと思います。


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京都御所の西にある学問所、有斐斎弘道館。
門弟3000人といわれた儒学者・皆川淇園が開きました。
数寄屋建築と情趣ある庭が素敵な空間です。
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京都の町家や屋敷が次々と取り壊され、ホテルやマンションに建ち変わる中、多くの心ある方々の力によって維持され、
今年、再興10周年を迎えられました。

この度、有志で「有斐斎弘道館再興十周年記念実行委員会」が結成され、来年2月24日、金剛能楽堂にて、勧進「新<淇>劇」が上演されることとなりました。
入場料の一部は弘道館の保存活動に寄付されます。

日本文化の素晴らしさを伝える活動の輪を広げていくため、
是非ともご参集のほど、何卒よろしくお願い致します。

◆日時:令和2年(2020) 2月24日(月祝)
 午後2時開演(午後1時開場・午後4時30分頃終了予定)

◆会場:金剛能楽堂(京都市上京区一条下ル龍前町590)

◆プログラム:
・ご挨拶/林宗一郎(有斐斎弘道館再興十周年記念実行委員会代表)

・講義「京の江戸時代と皆川淇園」/廣瀬千紗子(同志社女子大学名誉教授・公益財団法人有斐斎弘道館理事)

・鼎談「新<淇>劇できました!」/廣瀬千紗子、有松遼一(「新<淇>劇」作者)、濱崎加奈子(有斐斎弘道館館長)

・勧進「新<淇>劇」
  林宗一郎 有松遼一 茂山逸平 茂山宗彦 鈴木実
  杉信太朗 大倉源次郎 谷口正壽 前川光範
  桂吉坊(落語家) 珠寳(花士) 森田玲(篠笛奏者)

◆チケット:
 S  席 1万円(正面)
 A  席 7千円(脇正面前列、正面横ブロック)
 自由席 5千円(学生3千円)
 *チケットの払い戻しはできません。
 *学生の方は学生証をご提示下さい。

◆お申込み:
❶ Confetti(カンフェティ)
 http://confetti-web.com/kodo-kan
 TEL 0120-240-540(平日10:00~18:00)
 *通話料無料・オペレーター対応
❷ 茂山狂言会事務局 TEL 075-221-8371
❸ 金剛能楽堂

☆ チケット発売開始:12月23日(月)

「祇園祭・岩戸山こどもカミあそび」の参加者を募集いたします!

昨年の祇園祭で試楽として披露した「岩戸山こどもカミあそび」の本番とお稽古の様子をご覧いただけます。




お稽古は月1回金曜日18時半から19時半まで。
会場は岩戸山町に近い旧・成徳中学校です。

対象:原則・小学校1年生から中学校3年生までの男女

講師:森田玲(篠笛奏者)・林宗一郎(観世流能楽師)
           森田香織(篠笛奏者/笛師)

3年後を目処に笛と太鼓も子供たちが演奏できるように頑張ります!ご興味のある方は是非ご連絡ください!

詳細 → http://shinobue.blog.jp/kodomo-kamiasobi.pdf

問い合わせ 075-708-2614(篠笛文化研究社)


12月14日のお稽古の様子です。
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本日は弘道館講座「日本の祭と神賑(かみにぎわい)」テーマは「唐獅子」…良い感じに話が展開いたしました^_^ 篠笛の演奏もそうですが、同じ内容でも会場によって議論の深まり具合がまったく違ってきます。ホールや会議室とは異なり、座敷で腰を据えて正座で話すと、皆さんとの阿吽の呼吸で話のテンポが自在となって、準備段階では予想もしていなかった知見をたくさん得ることができるのが弘道館講座の醍醐味。ソフトはもちろんハードも大切!令和は私塾の時代かも!
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弘道館講座・次回は2月16日(日)です。
「日本の祭と神賑(かみにぎわい)」
「心で読み解く日本三大祭
祇園祭・天神祭・天下祭~」
詳細 → 
https://kodo-kan.com/classes/kyonomatsuritokaminigiwai_2/

 
来年度は「日本の音」をテーマに開講予定です。乞うご期待!

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