篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

カテゴリ: 日本の祭(神事と神賑行事)と文化

「笛と太鼓の交換日記 20」森田玲(篠笛)✕ 植木陽史(太鼓)。遂に20回目を迎えました!前回、植木さんが駆け出しの頃の路上ライブの写真をアップされていたので、僕も昔の写真を探してみました。15年前の写真です。「なにわ大賞」の特別賞を賜った時のものです。まだ20代。若い・・・というか、幼いですね。髪型は変わりません。
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2月17日は実家のチャリンコを借りて桜と一緒に八木郷を巡りました。僕にとって事実上の産土神社である夜疑(やぎ)神社にお参り。宮司さんにご挨拶。続いて、行基築造の久米田池に向かい、途中、伝・橘諸兄塚(古墳)に登って後、久米田寺に参拝いたしました。諸兄塚の頂が僕の祭研究の始まりの地。ここに立って想いを巡らせたのはもう20年近く前のことです。
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正方形の条理制区画が近世の村域(現在の町域)に引き継がれ碁盤の目のように整然と並ぶ八木地域。


久米田池の樋から流れ出る天の川。池と用水を維持管理する水利共同体・久米田池郷、小松里(こまつり)の墓地を中心とした墓郷、檀那寺を同じくする寺郷、そして、それらの影響の元にまとまった地車郷など、当地には、様々な共同体が重層的に共存しています。

初期段階で、この難問?に取り組んだことが良い修行となりました。

ショック・アブソーバー未装備の40年前のチャリンコ(僕の保育園の送り迎えにも使っていた)で、段差の度に、桜と二人で「ヘブッ!」と声を漏らしながら、ちょっとした小旅行となりました。
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本日は、三重県は四日市山車文化財等管理者連絡協議会の皆様40名ほどが岸和田にお越しとのことで、いつもお世話になっている畏友の前田憲司さんからのご依頼で、岸和田祭と地車(だんじり)についてお話をさせていただきました。
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まずは、岸和田だんじり会館にて、かつて曳行されていた三台の地車を年代順にご紹介いたしました。地車のルーツは川御座船であること、その発祥は天神祭であること、そして、岸和田では岸和田独特の構造改革があっって今の姿に至ることをお話させていただきました。


‪岸和田祭は岸和田祇園と呼び得た歴史もございました。‬

その後、紀州街道は本町に移動。本町の地車小屋を開けていただき、岸城宮社中のメンバーで大工方の吉野君に地車について質疑応答いただきました。

最後は、賢申堂の河合さんの工房を訪れ、彫刻について色々とお話を聞くという流れでした。

岸和田祭、地車について話すのは楽しいです^_^

どっかのタイミングで本にまとめないといけません。

楽しいひとときでした!

2月8日は弘道館の観世流能楽師シテ方の林宗一郎さんの「能あそび」に参りました。

結論から述べると、面白いとは予想しておりましたが、予想を上回る面白さで親しみやすい講座でした。

皆さまオススメです!
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玄人のお客さんもいらっしゃいますが、僕のようにお能の初心者の方もたくさん。

ここのところドレミの話ばかりで、精神が萎えておりました。正直、日本人がドレミを自ら選ぶ(選んだ)のであれば、もうどうでもええんちゃうの…と一瞬思うまで精神が病んでおりましたが、昨日の会で、お能を通して、日本文化の深みというか、暖かさというか、先人たちの心の動きみたいなものを感じることができ、やはり、日本人が、このような遺産を自らの手で棄てるのは「もったいない」という想いを強く感じました。

僕のツールは「篠笛」と「神賑」しかございませんが、玉砕覚悟で、もとい、しっかりと戦略を練って、日本文化喪失150年の橋渡しができるようにならねばと改めて思い直した次第です。

能の演目は、その性格から「神・男・女・狂・鬼」に分かれるそうで、今回は「神」について。

ヒトがカミをどう感じてきやか、ヒトがカミにどう接っしてきか、という内容だったかと思います。


カミはヒトが感じた時立ち現われてくる存在ですから、ヒトなくしてカミなしだと思っています。

時の権力者を意識した構成も少なくない、みたいな話もされていたかと思います。

高安流ワキ方の有松遼一さん、林さんのお弟子さんの樹下千慧さんも加わって、略式ながら「翁」と「高砂」お座敷で拝見できるという貴重な機会もございました。

シテ方が神を務める演目が「脇能」で、「翁」に秘められた神事性を受けての演目。


ワキ役の有松さんが、シテ方の林さんとは異なる観点から色々お話をされ、興味深かったです。
写真は「翁飾」(実際は扇は閉じているとのこと)。お能の中で、かつては必ず舞われた「翁」。

そのカミ迎えのための祭壇のようなもの。

鈴の掛軸は弘道館仕様と思いますが、中々お洒落です^_^

神様がご鎮座される神社が思い起こされますし、本居宣長の鈴屋(すずのや)を思い出しました。

お能というと全般的に神妙なイメージがございますが、祭と同じで「神事(秩序)」と「神賑(混沌・狂い)」の二つの局面の絶妙のバランスの上に成り立っているように感じました。

次回の「能あそび」は4月だそうです。

弘道館は今年10周年。講座の予定などはこちらから → https://kodo-kan.com/

そうそう、自分の宣伝を忘れるところでした、
弘道館講座「心で読み解く京の祭と神賑」
3月17日(日)11時から、テーマはズバリ!「祭は誰のものか?」

ハードル上げすぎですが、皆さんと一緒に議論して参りたいと存じます!
詳細 → http://shinobue.blog.jp/archives/9057882.html

昨日は京都芸術センターのへ。シンポジウム・公演「変わりゆく伝統芸能」に参りました。定員の120名は満席で、あっという間の三時間でした。
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僕は基本的には都市祭礼型の祭の見聞が多いので、舞や踊りといった類の芸能に疎く、保存会など担い手の組織が小規模の祭の人たちの想いというか思考を、少しでも感じたいというのが第一の目的で参りました。
 
東京鹿踊(小岩秀太郎)
備中神楽(清水賢二郎)
讃岐獅子舞(十川みつる)
祇園綾傘鉾(原田一樹)
 
俵木悟(成城大学教授)
小林昌廣(情報科学芸術大学大学院教授)

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「伝統」という言葉がはらんでいる「変えてはいけない」という意識と向き合いながら、伝統芸能を現代に生きたかたちで引き継ぐことは、どのようにして可能なのか?というのがテーマで、参加されている皆さん、氏子という範疇を越えに越えて様々な活動をしている方たち。という事前情報を得ていました。
 
僕の周りでは、祭の本来の役割や歴史性を無視して、自分個人のアイデンティティのため、あるいは単に目立ちたいがため、あるいはお金儲けのために祭を利用している人も少なくないので、多少、疑心暗鬼的な気持ちで参ったのですが、果たしてそれは良い意味で大きく裏切られました。
 
個々の事例の紹介をここに記す余裕はありませんが、皆さん、外部に向けるパワーと同じかそれ以上に、自分たちの祭の歴史や社会的意義に対する探求に時間とお金とエネルギーをそそいでおられました。
 
「革新的な保守」と申しましょうか、皆さん「本物の祭バカ」でした。愛を感じました。
 
そして「神賑(かみにぎわい)」という言葉こそ使われてはいませんでしたが、それぞれの祭において、「神事」と「神賑行事」とを明確に意識されており、そのバランスが大切だということは、いちいち指摘されなくて常識レベルという感じでした。
 
このあたりの基本が押さえられていさえすれば、民俗芸能の可能性は無限大で「祭が日本が救うよマジで!」とさえ一瞬ですが思ってしまいました。

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懇親会でも楽しいひとときを過ごさせていただき、様々な意見交換ができて良かったです。
 
拙著『日本の祭と神賑』を読んでくださっていた研究者の方も何人かいらして、今回の出演者の一人の方は、高校生の時に僕の『篠笛事始め』(旧バージョン)を通販でお求めいただいていたようで、嬉しいと同時に、本を出版する責任も改めて痛感。
 
一番の収穫は、久しぶりにドレミ教に入信されていない音楽研究者の方とお話できたこと。
 
「祭の現場でドレミの笛が広まりつつあるが大丈夫なのか?」
 
「オクターブ云々という笛師の方が多いがどうなのか?」
 
「ドレミの笛やのに田楽笛って命名はどういことなの?」
 
といった質問を矢継ぎ早に放ってくださいました。
 
その質問が核心を得ているだけに、受け取るのは簡単で、リボンを付けて放ち返し、とても心地良い篠笛談義となりました。
 
凄いよ!京都芸術センター!アートだけじゃないぜ!
 
凄いぞタロー!もとい、タロだそうです。
 
スタッフの皆さまもお疲れ様でした^_^
 
そろそろ京都に文化庁が移転してきますが、土地柄、京都色のグラサンを通して全国の文化をみることだけはあってはなりません。とは思いつつ、今日のシンポジウムは京都でしたが、どうやら、そうはならないかなという気がした一日でした。
 
良い誕生日プレゼントとなりました。
 
帰りが遅かったし、もう寝てるかなと思って、保険でコンビニでお菓子を買って帰りましたら、ありがたくも、桜と香織さんがケーキを買って待っていてくれました。
 
ワシ「サンキュ!」
桜「サンキュちゃうやろ!ありがとうや!」
 
m(_ _)m

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