篠笛草子 〜 ほのかに聞こゆるもいとをかし 〜

日本に古くから伝わる竹の横笛「篠笛(しのぶえ)」の随筆。篠笛奏者で篠笛文化研究社代表の森田玲が綴ります。
Essey about "Shinobue" transverse bamboo flute in Japan,by Shinobue player Akira Morita.

(株)篠笛文化研究社が運営するブログです。

カテゴリ: 演奏・講演会(報告)

本日は京都・弘道館にて講座「日本の祭と神賑」でした。
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今回はカミ様の移動の目的に注目して神幸祭の意義を紐解きました。

神幸祭は
「ミアレ型」「ミソギ型」「オイデ型」の3パタンに分類することができます。

カミの道行は神輿を用いることが必須ではありませんが、現在では多くの祭で神輿が用いられます。

神輿は
「宮型」「鳳輦型」「円堂型」の3つと、「純鳳輦型」があって、それぞれ来歴が異なります。

★詳しくは拙著『日本の祭と神賑』(創元社)をご覧ください。
こちら

また、祭で用いられる「炎」の意味を「迎え火」「祀り火」「送り火」の三種類に分けて説明することを試みました。概ね成功です。

「迎え火」は、カミ迎えの庭燎(にわび)や、精霊迎えの「迎え火」、
「送り火」は、精霊送りの「送り火」(五山の送り火など)でよく知られますが、
「火」そのものを奉る祭に出会う確率は上記の2つに比べて極めて低くなります。
火防せのカミ様として有名な愛宕さん系の祭がそれに辺り、北山の「松上げ」や、嵯峨の清涼寺の大松明が「祀り火」にあたります。


★次回は8月です。詳細はこちら → http://shinobue.blog.jp/archives/15800319.html 

皆さま是非!

5月25日は、中津(大分県)での講演「祇園車のルーツに迫る!ー大坂だんじりと和船の残響ー」盛り上がりました!
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ヂキヂン・ヂキヂン・ヂキヂン・コンコン!
大坂の地車囃子(伸栄龍神会)をご覧いただき、いよいよ開演。
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楽車(芸能舞台)としてのダンジリと、地車(曳行を楽しむ)としてのダンジリの双方の要素を育んだ中津の祇園車。本日は、中津の祇園車と大坂の地車、岸和田の地車との類似点、そして地車のルーツである川御座船の話をさせていただきました。

中津祇園(御祭神=京都、神賑=大坂の地車)。

祭の未来にとって、神事と神賑(かみにぎわい)行事のバランスが大切だという話も少し織り交ぜました。

懇親会では、もっぱら現在と未来の祭の在り方について議論が交わされました。祭の議論においては、一般化できることもありますが、やはり、地域ごとに大きく事情が異なる内容も少なくなく、脳味噌をフル回転。色々と勉強になりました^_^

私もまだまだ知らないことばかりですが、本日の講演内容が中津祇園の未来に少しでも寄与するものであったなら幸いです。

ご準備いただいた中津祇園の皆さま、ありがとうございました!

<追記>
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西日本新聞で先日の中津での講演の記事を掲載いただいております^_^ 一点、やはり「山車(だし)」という名称に違和感がございます。僕は公演中「山車」という言葉を一度も使っておりませんし、むしろ故意に避けておりました。こちらの記者さんが悪いという訳ではなく、現在、祭に出る引っ張る練物を「山車」というのが一般的になっております。しかし「山車」は東京の方言であって、また、祭の曳車には、鉾や山、芸能舞台(山に含めるか?)、囃子屋台など様々。「山車」という言葉で代表することには問題があります。そのため、ユネスコ無形文化遺産の登録の際は「山・鉾・屋台」という言葉が選択されました(←この分類が適切かどうかは保留しますが、少なくとも山車で一括されるよりは100倍適切)。「総称としての山車」に変わる言葉は必要ではないという考えもあるかと思いますが、「山・鉾、屋台」を包括する広義の言葉がない限り「山車」が使い続けられると思います。何か考案せねば…「祭屋台」か?「祭車」か? 考えます…

先日、大阪での演奏の途中で勝手にマイクを目の前に設置されましたが(お客さんは5メートル先にいるのに…玲月流ではマイクは法度)、講演内容を紹介していただく場合は「山車」という言葉を使わないように念を押しておいた方が良さそうです。僕が「山車」という言葉を使ったと誤解されるので。

「彫物ひねもす博覧会」大盛況のうちに幕を閉じました。ご来場の皆様、ご協力、後協賛いただいた皆様、本当にありがとうございました。
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全体の監修は河合さん、写真は平田さんが担当で、展覧会当日の内容については、お二人に任せることにして、私の役割は、彫刻が施される主体である「祭」そのもの、そして「地車」と「太鼓台」の歴史文化について語ることでした。そして「ひね博」を一過性のイベントに終わらせないため、主催者自身も含めて、後から何度も復習ができるように『図説だんじり彫刻の魅力』を完成させること。

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書籍は、非常に完成度の高いものになったと自負しております。特に、彫刻に関わる部分の文章を、私一人の執筆ではなく、彫刻のことを一番熟知している河合さん、多くの彫刻を見聞している平田さんの意見を存分に採り入れ、さらに何人もの眼で厳しく推敲を重ねました。とりわけ、当事者である彫師さんの声を反映できたことは、大きな強みであると思います。解説は彫物の場面の難解な歴史解説ではなく、見所はどこか、そのような工夫がなされているかなど「鑑賞の手引き」を強く意識しました。
(『図説だんじり彫刻の魅力』→ 
https://kishiwada1.wixsite.com/kishiwada-awaji/forum/tu-shuo-danziridiao-ke-nomei-li )
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当日の展示は、ひたすら河合さん、平田さんのサポートに徹しました。当日の空間デザイン、河合さんの新作「国生み」の彫刻動画はミヤシタデザイン事務所(三重県)にお願いしました。彼らの助力で、展示会の雰囲気は数段アップしたと思います。講演では、太鼓台と地車のルーツ、ダンジリの語源についての最新の研究成果を多くの皆様に直接お伝えすることができました。
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1000人以上のご来場をいただいた「ひね博」。素晴らしい空間で彫物に囲まれ、皆さんと時間を共有できた一日。私の中でも大きな財産となりました。ご来場いただいた皆様にとっても、何か感じるものがあれば、嬉しく存じます。

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5月20日は佛教大学公開講座でした。八木透先生にお声がけいただき「神賑行事」をキーワードに「祭」を読み解きました。懇親会では祭研究者の方々と交流…楽しいひとときでした^_^ ご来場の皆さまありがとうございました。「神賑論」また一歩前進です。
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