5月25日は、中津(大分県)での講演「祇園車のルーツに迫る!ー大坂だんじりと和船の残響ー」盛り上がりました!
ヂキヂン・ヂキヂン・ヂキヂン・コンコン!
大坂の地車囃子(伸栄龍神会)をご覧いただき、いよいよ開演。
楽車(芸能舞台)としてのダンジリと、地車(曳行を楽しむ)としてのダンジリの双方の要素を育んだ中津の祇園車。本日は、中津の祇園車と大坂の地車、岸和田の地車との類似点、そして地車のルーツである川御座船の話をさせていただきました。
中津祇園(御祭神=京都、神賑=大坂の地車)。
祭の未来にとって、神事と神賑(かみにぎわい)行事のバランスが大切だという話も少し織り交ぜました。
懇親会では、もっぱら現在と未来の祭の在り方について議論が交わされました。祭の議論においては、一般化できることもありますが、やはり、地域ごとに大きく事情が異なる内容も少なくなく、脳味噌をフル回転。色々と勉強になりました^_^
私もまだまだ知らないことばかりですが、本日の講演内容が中津祇園の未来に少しでも寄与するものであったなら幸いです。
ご準備いただいた中津祇園の皆さま、ありがとうございました!
<追記>
西日本新聞で先日の中津での講演の記事を掲載いただいております^_^ 一点、やはり「山車(だし)」という名称に違和感がございます。僕は公演中「山車」という言葉を一度も使っておりませんし、むしろ故意に避けておりました。こちらの記者さんが悪いという訳ではなく、現在、祭に出る引っ張る練物を「山車」というのが一般的になっております。しかし「山車」は東京の方言であって、また、祭の曳車には、鉾や山、芸能舞台(山に含めるか?)、囃子屋台など様々。「山車」という言葉で代表することには問題があります。そのため、ユネスコ無形文化遺産の登録の際は「山・鉾・屋台」という言葉が選択されました(←この分類が適切かどうかは保留しますが、少なくとも山車で一括されるよりは100倍適切)。「総称としての山車」に変わる言葉は必要ではないという考えもあるかと思いますが、「山・鉾、屋台」を包括する広義の言葉がない限り「山車」が使い続けられると思います。何か考案せねば…「祭屋台」か?「祭車」か? 考えます…
先日、大阪での演奏の途中で勝手にマイクを目の前に設置されましたが(お客さんは5メートル先にいるのに…玲月流ではマイクは法度)、講演内容を紹介していただく場合は「山車」という言葉を使わないように念を押しておいた方が良さそうです。僕が「山車」という言葉を使ったと誤解されるので。